2012年12月5日水曜日

レインツリーの国

 本を読みました。
有川浩さんの「レインツリーの国」です。
朝日新聞の書評でも紹介されていたのでご存じの方も多いかと思います。
ずいぶん前から手元にあったのですが、やっと読みました。
 
なぜもっと早く読まなかったの、私!!と問い詰めたい気分です。
 
いや~~、いい本ですね。
難聴の女の子と、聞こえる男の子の恋の話なのですが、その間には無視できない『障害』の存在があります。とてもリアルに、その「障害」を描いている作品だと思います。
作者は、これを「障害者の話」ではなく「恋の話」として書いたと行っています。でも、このリアルさは障害に関して十分な取材や勉強をしなければ書けないものです。障害というものが、小説のヒロインを通して「ああ、そんな苦労があるのね、そんな思いをしていたのね。」と、すっと胸に入ってきます。
 
障害そのものを理解することは、とても難しく遠い道のりのように感じるけれど、Aさんという個人を理解することは、少し身近に感じることができますよね。
学生の皆さんにぜひ読んでほしいなと思う一冊でした。ぜひ手に取ってみてください。